─世界で活躍する人材育成─ 英検・英会話・高校大学受験「英会話教室PALS」社長 岩田由香里さん

【「日本人としての誇りを持って世界に羽ばたいていってほしい」と話す岩田さん=鈴鹿市道伯で】

三重県鈴鹿市道伯の「英会話教室PALS」は、平成14年に米国人講師とともに同市阿古曽で開設した英会話教室が前身。同18年に法人化し、生徒の増加に伴い同市算所を経て同市道伯へと本校を移転した。現在は、本校と川越校、富田校の3校で、外国人と日本人講師8人が1歳児からシニアまで約180人の生徒に指導している。

「教育を通じて1人1人の可能性と未来を広げる」ことをモットーに、世界で活躍する人を育て、応援し続けている。身近な企業の多くが海外進出し、中には社内英語公用語化の企業もある現在、英語は避けては通れない時代になっている。

当初、外国人講師をいやがっていた小5の男児は中3まで5年間、熱心な母親の送迎で何とか教室に通った。ラグビーが大好きで、他県の高校に進学して花園ラグビー場で開かれる全国大会に進んだ。「目標はニュージーランドのクラブチーム入り。英会話を続けたおかげで不安もなく、夢に向かって1歩ずつ進んでいます」という息子の言葉を母親から聞いた。

3歳から高3まで通っていた男子生徒は、外国人講師の授業で、講師の母国だけでなく世界の国々の地理や文化、気候風土などについて教わったことに興味を持ち、今は大学の国際学部で学んでいる。「パルスに出合って良かった。自分に自信が持てるようになった」と伝えてくれた。「英語を母国語とするネーティブ講師にこだわってきて良かった」と話す。

四日市で2人きょうだいの長女として生まれた。小学校ではフットベース、中学ではバスケットボールに打ち込んだ。将来は教職に就きたいと思い、高校では大学受験に集中して大学教育学部に進学、教員免許を取得した。

卒業を前に、大学の就職課から津市の「中部日本放送(CBC)」三重支社を勧められ、家族の賛成もあって就職を決めた。一般事務を担当して3年後、結婚を機に退職。11年後、子育ての傍ら鈴鹿市の電気設備会社に勤め始めた。

同社が米国・オハイオ州に新会社を設立することが決まり、担当者と共に現地に赴く機会が多くなった。回を重ねるごとに、コミュニケーションツールとしての英語の必要性を痛感。米国人講師を見つけ、会社勤務と並行して英会話教室を開設した。生徒が増えてきたこともあり、退社して英会話教室を本業とすることを決めた。

英語だけでなく全教科に対応するフランチャイズ方式の大学受験専門学習塾「アクシブアカデミー鈴鹿平田校」を令和2年に開校した。

「英語をコツコツと続けて好きになっていただき、日本人としての誇りを持って世界に羽ばたいていってほしい。近い将来、本校を基盤に市内にもう1校増やし、富田校の規模拡大を図りたい。亀山市への進出も視野に入れている」と意欲を語った。(岸)

略歴:昭和59年大学教育学部教育学科卒業。同年「中部日本放送三重支社」入社。平成9年電気設備会社入社。同14年英会話教室開設。同18年法人化して株式会社「PALS」。令和2年「アクシブアカデミー鈴鹿平田校」開校。同5年県鈴鹿市倫理法人会会長就任。

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