
令和6年4月より東京海上日動火災保険三重支店に着任。また、同6月より愛知、岐阜、静岡、三重を管轄する日本損害保険協会中部支部の三重県会長を務めている。
幼少期からスポーツ少年だったという三原さん。サッカーに明け暮れた小学生の時に担任の先生が校内の球技大会で得点王の他に「アシスト王」という表彰項目を設けていたことを挙げ、ゴールを決めるだけでなく、ゴールにつながるラストパスを出す人の存在、その価値を学んだと話す。
また、高校・大学時代はラグビー部に所属。「one for all , all for oneの精神の通り、チームプレーに徹する姿勢に魅力を感じた。自らを律して戦い続け、チームの勝利に貢献する喜びを監督から教えてもらった」と当時を振り返る。必ずしも前面に出るわけではなく、裏側から人を支える立場の大切さを学んだこれらの経験が、人々の生活や仕事を守る保険の仕事にも通じるものがあると今も考えている。
大学卒業後、平成6年に東京海上(現東京海上日動)に入社。顧客に保険を提案する代理店の支援を主業務として千葉、熊本、大阪、横浜、東京、群馬など全国の現場を渡り歩いてきた。
「代理店さんの強さや頼りがいのある働きぶりを目の当たりにして、お客様を守るというのはこういうことかと心を打たれた。その代理店さんを支える立場として、自分の仕事への責任や奥深さを強く意識した」と若手時代を振り返る。
また、印象的な経験として大阪勤務時代を挙げ「支社長代理として働いていた当時、指導していた後輩が自力で何か問題を解決したり、お客様に喜ばれるようないい仕事をしている姿を見せてくれた時に自分自身の成果とは比べものにならない喜びを感じた」と話し、自身が人を育てるリーダーとなることを明確に志すきっかけとなったという。
その後東京の本店で営業開発部(現営業推進部)の専業グループに所属する等、各領域でキャリアを歴任。三重支店長として手腕を振るう現在は、保険営業は勿論のこと、法人の事業継続計画(BCP)の策定や健康経営認定の取得支援等も含め、「保険+αの価値提供」で顧客や社会地域の課題解決を目指し、日々新たな挑戦を続けている。
三重への赴任は今回が初であるという三原支店長。県の印象を「四日市や津、伊勢などそれぞれの地域に特徴はあるが、皆様同様に受け入れてくださって、暖かな県民性を感じている」と話す。
「自分たちは転勤が多くいくつもの場所を移動している。三重で仕事をさせていただく中でも、地元のお客様をこれまでお守りしてきた代理店さんや歴代の社員に感謝とリスペクトの想いを持って、しっかりたすきをつないでいきたい」と笑顔を見せる。
東京海上日動を含めた三重に拠点のある会員会社8社が所属し、損害保険の普及啓発や事故、災害、犯罪の防止軽減を目指す日本損害保険協会の三重県会長も務める三原さん。災害時などに不当な保険請求を持ちかける悪質な住宅修理業者の注意喚起をはじめ、消費者や事業者に対するリスクの啓発や損害保険のリテラシー向上に努める等、その活動は幅広い。
中でも模範的な自転車運転を通じて交通安全啓発を行う「セーフティバイシクルリーダー」へのヘルメットの寄贈などを行った取り組みは評価が高く、昨年12月には三重県警からの表彰も受けている。
個社と協会、競争領域と非競争領域の二つの立場から保険業界を見据える三原さん。今後の展望を「今業界全体としては昨年の様々な不祥事も踏まえて信頼回復が大きなキーワードになっている。保険は電気やガス、水道と同じく社会インフラの一つであると考えており、その保険本来の役割を今一度、お客様にご理解いただけるよう取り組まなければならない。業界各社、そしてビジネスパートナーである代理店さんとともに仕事のやり方を見直し、お客様対応品質を更に向上させていく。そういった取組みを重ねていく中でお客様の信頼や健全な競争環境を取り戻すとともに、一方で個社としてお客様により多くの価値提供ができるよう努力を続けていく」と力をこめた。
略歴: 昭和46年東京生まれ、早稲田大学卒業後、平成6年に東京海上(当時)へ入社。千葉、熊本、大阪、横浜など多くの地域で現場業務、営業推進を経験し昨年4月に東京海上日動三重支店長に就任。同6月より日本損害保険協会三重損保会の会長に就任。