戦わずして勝つ主義の弊害

 「いまや国中、政治を口にしないものはなく、『商子』『管子』といった政治書はどこの家にもあるというのに、国は貧しくなる一方である。
それは、農業を論ずるものばかり多くなって、実際に鋤を手にして耕作するものが少ないからである。」

 「国中、軍事を論じないものはなく、『孫子』『呉子』といった兵法書はどこの家にもありながら国の戦力はますます弱まるばかりである。
それは実際に武器を取って戦場に立つ者がいないからである。」—-韓非子より。
(以上は大橋武夫氏の著作「成功の法則」よりの引用です。感謝!)

 「いまや日本国中、年金問題で口角泡を飛ばしているが、どうすればたくさんもらえるか、誰の責任でこうなったかの果てしなき論争です」
「攻められる側の役人は、ここを先途とばかりに、最大の能力である責任回避力を駆使して防戦するから、決着はつかないまま年金財政は悪化するばかりです」

 「それは実際にバリバリ金を稼ぐものがいないからである。最も難しいことですから」