ドイツとの交通の要地であるこの都市では、毎年国際農産物見本市が開かれます。ここはポー川農業地帯の中心地なのです。ローマの重要な軍事都市として始まり、自治都市を経て13~14世紀スカラ家支配の下に繁栄したそうです。シェークスピアの「ロミオとジュリエット」はこの時代に題材をとっているようです。
なぜ英国人の彼が、北イタリアの都市を舞台に選んだのかは不勉強で判りません。ご存知の方はメールください。
観光ガイドに連れられて、古都の石造りの古い街を歩いていきますと、「これがロミオの住んでいたと思われる家だ」と言われて立ち止まりました。
ジュリエットのバルコニーまで来たときには、流石にというか当然というか、「おいおい、ロミオとジュリエットは創作小説だぞ。」とつぶやきました。正直いってわめきました。
数百人の、若者を中心とした観光客が列を成して、ジュリエットのバルコニーのある建物の屋外ホールに入ろうと、ひしめき合っているのです。
ジュリエットの像の足にさわると愛が成就するという伝説に、さわられまくっているブロンズの足は金ぴかになっています。
京都市郊外の竹やぶで「これが竹取物語の舞台になった竹です。」と入場料を取ってやったらどうかなと思いました。
エルベ広場も荒涼として傷んでいます。
しかしベルガモといい、ヴェローナといい、かくも荒廃していてもその価値は失われない以上、観光地として少し筒修復されつつありますから、20年後には大変な観光客を集めることとなるでしょう。
翻って日本を見るとどうでしょう。観光資源は一杯一杯になっていませんでしょうか。