エル・リコな時間・空間・建築 ~ ベルギー・ブリュッセル

EU議会付属棟 EU議会議事堂は 参加11カ国の伝統文化に配慮してか、まったくの国籍不明現代建築で創られています。これなら日本もいい勝負ができますね。

 2002年5月下旬から6月初旬まで、ベルギーに行ってきました。10日ほどの旅でしたが得るものは多かったです。この号以降、何回かに分けて報告いたしますが特筆すべきことは以下の二点です。

① 恒例の世界新聞大会が、ブリュージュにて開かれましたが、人民日報が初めて参加しました。
ロシアからも数社の新聞社が参加してきた。これも初めてのことです。
日本からの参加社は十勝毎日新聞、米沢新聞、朝日新聞社、伊勢新聞、佐賀新聞、の五社
のみが役員を派遣しただけという寂しいものでした。

② ユーロがうまくいっている。ベルギー国内とパリを見る限り、タクシーの運賃からトイレの
番人のおばさんまで、スムーズにユーロを使っていました。ベルギーフランとの二重通貨に
なっているのではないかと思っていただけに、意外な感がありました。

 「ユーロは所詮、げてものだ」
「国の文化や慣習、物価の違いを無視した共通通貨の発行は無謀だ」

 といった議論は何だったのでしょう。
ユーロがうまくいくなら、EU連合は一つの連邦国家になっていくのではないでしょうか。言うまでも無く国家の必要条件のひとつは共通貨幣を発行していることですから。

 アメリカとヨーロッパとアジアという三大ブロック経済圏をおもい、アジアの共通通貨は円になるのか、それとも人民元になるのかと、夜10時になっても明るいブリュージュの宿で、運河を見下ろしながら考えたりしました。

ブリュッセルでは大規模な建築工事が始まっています。ある意味ではユーロ国の首都がブリュッセルになったわけですから。有権者三億五千万人、議員千五百人の帝国です。

 ホテルもスタッフ用の宿舎も事務所も不足しています。百五十年の眠りからさめて、活動を始めんとする巨人の如き感があります。皆様の投資の参考にしてください。

2001年に立ち上がったEU議会会議場をお借りして、世界新聞大会開催中。民間団体に貸すのは異例中の異例だそうです。11カ国の国旗が掲揚してあるのが、珍しいです。

同時通訳設備組み込みの議席