インターネット・ホームページ改築のごあいさつ ~デジタル化時代と新聞~ (98.9)

 98年9月1日より、伊勢新聞社のホームページを新築と言ってよいほど、大幅に増設、新設致します。これは三重県および日本においても、インターネットの普及が進展してきたことに鑑みるものです。

 現在の日本は第二の敗戦、あるいは第三の国難を迎えているといわれています。
即ち、第2次大戦以来の経済戦争において、完膚なきまでに打ちのめされ、IMFという名称のGHQに占領・管理されている。あるいは、明治維新、太平洋戦争における敗戦、に告ぐ3度目の切所であるとのことです。

 一方では情報化時代と称されて久しく、現今にいたって、マルチメディアのコンセプトが具体的な製品に結実しつつあります。和魂洋才と明治の先達が喝破されましたように、自らが他に語るべきもの、思想、技術、信条、等を持たずしては、文明の利器も、世界に向けて発信する、どころか、猿の玩具以下に堕してしまいます。

 このページをご覧になっている皆様はすでにお気づきのことと察しますが、情報を発信しつづけることは至難のことであります。情報の取材、入手、発表を継続的に続けることは、個人、民間人では、時間的に、金銭的に、権限的に、能力的に、1部の例外を除いて不可能といって過言でないでしょう。今般伊勢新聞社のホームページは、ページによっては毎時更新もいたします。目標とするところは2つ。100ページの伊勢新聞を日刊で、インターネット上で発行すること。三重県民はもちろん、日本中の方に参加していただいて、ホームページを作っていきたい。この2点です。皆様の積極的な参加を、心よりお待ち致しております。なぜなら、こうした地道な文化活動が、昏迷している日本を救う第一歩だと信ずるからです。

 外国から、何か新しい思想を引っ張ってきたり、新技術を買ってきたり、商売の種を探しに行ったりはもう止めるべきです。日本国民が安らかに暮らせる水準はどの当たりに置くべきか、といった議論から、今度こそ、再出発すべきではないでしょうか。