社長の思い「見える化」 − 前野優紀さん
【「将来的には海外進出したい」と話す前野さん=津市久居幸町のYUKIビジネスサポートで】
「社長の思いを『見える化』することが大切」と、特定社会保険労務士としての仕事のほか、会社の就業規則や経営理念と併せてクレドを提案する「クレドデザイナー」として活躍する。
クレドは、企業の信条や行動指針を簡潔に示したものを指す。「クレドデザイナー」は、自身で作った造語。
これまでの経験で「社長と現場の意思疎通がうまくいかず、溝ができるとトラブルの原因になりやすい」傾向を感じ、「各種手続きなど以外の面から、経営者をサポートできるように」と、新しい分野への進出を決めた。
働きながら独学で資格を取得し、鈴鹿市内で2年前に開業。2人の子どもを育てながら、今年4月、津市久居幸町に現在の事務所を構えた。
仕事と家庭の両立のコツは「抱え込まないこと」。義母の協力も大きい。「もともと性格的に何でも自分でやってしまうタイプだったが、人の助けが素直に受けられるようになった」と笑う。
「女性だからと軽く見られることもある」と、時には悔しい思いをすることもあるが、「男性経営者にはない視点を企業や組織づくりに役立てる提案をしていきたい」とへこたれない。
「将来的には、海外進出したい。海外の日本企業も労働環境は共通だから、何かできることはあるはず」と大きな夢に向かって、これからも着実に前進していく。