物作りを生きがいに − 小林美津子さん


【「一生懸命やれば絶対に成果が見えてくる」と話す小林代表取締役=津市河芸町のJ.P.I河芸工場で】

 本社を東京都に置くJ.P.Iは現在、自動車のバンパーやエンジンカバーなどの部品を中心に製造している。河芸工場とタイ工場がある。
 「今は仕事が生きがいの部分が大きい。楽しいから張り合いもある」と生き生きした表情を見せる。
 「子どもの頃から物おじしない性格で、活発で積極的なタイプだった」。スポーツが得意で、学生時代はバレー部で活躍。主将経験もある。
 中、高時代は生徒会長も務め、人望も厚かった。
 22歳の時、結婚を機に三重での生活をスタートさせた。夫の家系に事業家が多かったことに影響を受け、「自分も独立して会社を始めたい」と起業を決意。当時の流れをくみ取って、製造業を選んだ。
 初めてのことばかりで、大変なことも多かったが、常に「努力」で乗り越え、無我夢中でここまで来た。最初は4、5人で始めた事業だったが、今では約50人の従業員を抱えるまでに成長した。「一生懸命やれば絶対に成果が見えてくる」と力強く語る。「一番は周りがみんな元気で協力してくれるおかげ」と感謝の気持ちも忘れない。
 女性社長ということもあり、女性の積極的な採用や雇用環境改善にも取り組んできた。
 社長業とともに、母親として3人の子育ても両立させた。「体力と睡眠時間を上手に取ること」と両立のコツを振り返る。
 「物作りは楽しい。部品ができて、ありがとうと言われると、涙が出るくらいうれしい」と満面の笑顔を向けた。

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