ギョーザ作りに情熱注ぐ − 古御門侑さん


【「中国の水ギョーザを日本に伝えるのが私の使命」と話す古御門代表取締役=松阪市八重田町の「私房中華 旬の菜」で】

 「中国の水ギョーザを日本に伝えるのが私の使命」と、現在は日々ギョーザ作りに情熱を傾ける。
 北京出身。日本文化に興味があり、27年前に日本語を学ぶため来日した。日本舞踊名取や着付け講師の資格も持つ。
 とにかく前向きで、どんどん突き進んで行くタイプ。好奇心も旺盛で「次の自分を追求していくのが楽しい」と豪快に笑う。
 34歳の時、松阪市の農家に嫁ぎ、初めて農業に触れた。トラクターに乗ってひっくり返りそうになったり、食べきれないほど実ったトマトに驚いたり、全てが新鮮で刺激的な毎日の中、平成16年に米の販売会社として、「田園」を立ち上げた。
 農業に携わるうちに、「中国では、焼きギョーザではなく、子どもからお年寄りまで幅広く親しまれている水ギョーザの方が一般的。多くの人に本場の味と文化を知ってもらいたい」と思うようになった。約1年間、加工や商品化に向けての勉強を重ね、今年3月にギョーザを中心とした中華料理店「私房中華 旬の菜」を開店させた。
 国際薬膳食育師の認定資格も取得し、体への効能も考える。ナスや小松菜、セロリなど、自家栽培を中心とした旬の野菜と県産豚ミンチを使った手作りのねたを、県産小麦で作った皮で、一つ一つ心を込めて包む。
 地元の老人会や小学校でギョーザ作りを指導したり、地域との交流も日頃から大切にしている。
 「『中華=こってり系』ではない。私スタイルのヘルシーな中華を作っていきたい」と目を輝かせた

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