子どもや高齢者守りたい − 木下慶子さん


【「自分を大切にしながらボランティア活動は続けたい」と話す木下さん=津市藤方の自宅で】

 「事故がないように、子どもや高齢者を守ることを1番に考えてきた」とこれまでの活動を振り返る。  賃貸不動産業を営む傍ら、約20年間にわたり、交通安全協会でのボランティア活動に尽力してきた。その間には、義父母の介護など、大変なことも多々あったが、持ち前の聡明さで乗り越えてきた。
 1月には、長年の功績が認められ、交通栄誉章緑十字銀章を受章した。「会場で初めて実感が湧いた」と喜びの笑顔を見せる。
 初めて普通自動車の運転免許を取ったのは21歳くらいの時。「当時は国道くらいしか、舗装した道がなかった」と、懐かしそうに思い返す。以降、無事故無違反の優良運転手。
 ボランティアを始めたきっかけは、たまたま津商工会議所での活動を通じてだったが、「他業種の人たちと知り合えたことは、自分の財産。いい思い出もたくさんできた」と穏やかにほほ笑む。
 やりがいは大きいが、時には、運転中の携帯電話の使用を注意し、運転手から「うるさい」と逆切れされることもある。しかし、「少しでも事故の件数が減ってくれればうれしい」と常に気持ちは前向き。
 今日は72回目の誕生日。「3人の孫の成長がこれからの生きがい。自分を大切にしながら、ボランティア活動は続けたい」と人生の節目に気持ちを新たにした。

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