ラジオの司会進行役も − 竹腰葵さん


【FMよっかいちでパーソナリティを務める竹腰代表取締役=四日市市諏訪町の株式会社タケコシ商事で】

 「全てにあらがうことはしない。あらがっても何も近道はないから」。優しい声のトーンと柔らかい物腰で、自身の生き方に触れる。何ともいえない説得力とともに、全てを受け入れてくれそうな包容力を感じる。
 四日市市諏訪町でかばんや袋物の販売をするタケコシ商事代表取締役としての傍ら、火曜日の午後8時から8時20分まで、FMよっかいち「人に巡り会う旅」のパーソナリティーを務めている。
 自身の知る由もなく、いつの間にか決まったラジオパーソナリティーの役職。「収録当日まで何も知らなかったのよ」と当時を振り返って楽しげに笑うが、いつしか放送は15年目となり、今では長寿番組の1つになった。
 番組を通じて、これまでに県内を中心とした約300人との出会いがあった。「主人公はゲスト。それぞれの生きざまや思い、物の捉え方をいかに立体的に見せるかが私の役目」と相手の良さを見極め、引き立てる。瞬時に本質を見抜く目は、天性のものなのだろう。そこで知り合った人たちとの交流は今も続く。
 本業を通じ、昭和33年から毎年続けている生活保護家庭へのランドセル寄贈が、社会貢献活動として認められ、2年前には日本フィランソロピー協会の「第14回まちかどのフィランソロピスト賞」を受賞した。
 「何においても、こだわることはあまり好きではないの。自分の意見を押し付けるだけで、相手にも自分にも迷惑でしょう」。いつもありのままで自然体の生き方が、周りの人たちを引き付ける。不思議な魅力をもっている。

一覧へ戻る