友達の気持ちも大切に

2学期が始まってしばらく経ちました。児童生徒の皆さんは、学校生活を楽しんでいるかな? 2学期は、長い夏休みの後、人間関係などが変化しやすく、悩みを抱える子どもたちもいます。

カナダで誕生した「いじめ反対運動」を紹介します。ある学校で、中学3年の男子生徒が、ピンクのポロシャツを着て登校し、いじめられました。それを知った高校3年の男子生徒らが、メール等で友人らに、翌日ピンクの服を着用することを呼びかけ。翌朝、多くの生徒がピンクの服で登校し、いじめがなくなったというものです。以降、「ピンクシャツデー」としてカナダ全土に定着し、米国や英国等に広まりました。

これは、「いじめ反対」のメッセージとともに、いじめの問題は、個人や当事者間だけの問題ではなく、社会全体の問題と捉え、傍観者になることなく、いじめの問題について考えることが大事だという意味があります。

拙著「パパはどうしてパパなの」にて、子どもたち向けに、「『なかよし』をつづけていくことは かんたんじゃない。ともだちのきもちを じぶんのきもちのように 『たいせつ』に」、「だれかに『やさしく』したら きっとじぶんに 『やさしく』してくれるひとも ふえる」と書きました。

子どもたちには、自分の命、自分の気持ちを大切にしてほしいし、同じくらい、友達の気持ちも大切にしてほしい。周りで悩んでいる友達がいたら、決して傍観者になることなく、大人に相談するなどしてほしいと思います。

鈴木英敬
鈴木英敬

すずき・えいけい 昭和49年生まれ。子どもの家庭養育推進官民協議会会長。イクメン オブ ザ イヤー2015受賞、ベスト・ファーザー イエローリボン賞受賞(平成28年)。6歳の長男、2歳の長女の父。