須ケ瀬の名所旧跡巡る 津で歴史知るイベント 三重

【遷座の歴史についてガイド(右端)の説明を聞く参加者=津市須ケ瀬町の川併神社で】

【津】三重県の津市観光ボランティアガイド・ネットワーク協議会(13団体)は3日、市内の名所旧跡を巡る「知っとこ久居『雲出川とともに生きた須ケ瀬』」を開催した。事前に申し込んだ市内外の28人が須ケ瀬町内の約1・8キロを歩いた。

市内各所を深掘りする「知っとこシリーズ」。参加者は「久居城下案内人の会」のガイド会員の説明を聞きながら、雲出川の浅瀬でたびたびの水害に見舞われた須ケ瀬地区を歩いた。

一行は水害から守るため2度遷座した同地区の川併神社を拠点に、須ケ瀬出身で江戸の豪商渡邉六兵衛が菩提(ぼだい)寺として建立した常念寺や、大水で流れた地蔵菩薩立像を村人が拾い祭ったと伝わる地蔵堂などを巡った。

同会制作の紙芝居では久居で須ケ瀬だけが雲出川の南にある理由について「雲出川は洪水ごとに流路を変えてきており久居とは地続きだったと思われる」と説明した。

同市白山町から参加した中山律子さん(75)は「何度も水害に遭い大変だったと思う。案内してもらいこの地域の歴史を知る機会になった」と感想を話した。