【尾鷲】模範的な自転車運転ができる高校生らに交通安全の大切さをアピールしてもらおうと、三重県警は29日、尾鷲市古戸野町の県立尾鷲高校の生徒会を「セーフティ・バイシクルリーダー」に委嘱した。久居農林高校、朝明高校に続き県内3例目。
セーフティ・バイシクルリーダーは、県内に在学する高校生を委嘱。模範的な自転車運転や、街頭活動などで交通安全に関する啓発を続けてもらい、良好な自転車交通秩序の実現を図る。今年4月から自転車利用者にヘルメット着用が義務づけられたことを受け、新たに同校の生徒会を委嘱した。
この日は県警の髙橋哲也交通部首席参事官が、出席した同校生徒会の瀧本尭佑会長に委嘱状を交付。
続けて一般社団法人日本損害保険協会三重損保会を代表して加藤亮二会長が、活動に役立ててもらおうとヘルメット6個を生徒会に寄贈した。ヘルメットには、同校美術部と書道部の協力で、ヘルメットの着用や安全運転を啓発するメッセージのステッカーが貼られている。
委嘱式後、生徒らは学校付近の商業施設へ行き、来店客に向けた交通安全を呼びかけた。
髙橋首席参事官は「県内では自転車利用者のヘルメット着用率は26・5%で、全国平均を上回ってはいるが4人に3人は着用していないという状況。自転車事故の抑止のために皆さんの正しい交通マナーの実践や啓発に期待したい」と述べた。
瀧本会長は「今後、校内でのヘルメットの展示や放送、ポスターの貼付などでヘルメットの着用や交通安全の啓発を進めていきたい」と話した。