元伊賀市職員、横領認める 津地裁初公判、懲役2年6月求刑 三重

会計事務を担当していた住民自治協議会から現金を横領したとして、業務上横領の罪に問われた、三重県の元伊賀市教育委員会の会計年度任用職員山田麻希被告(44)=伊賀市三田=の初公判が22日、津地裁(西前征志裁判官)であり、山田被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。検察側は懲役2年6月を求刑し、即日結審した。判決は来月11日に言い渡される。

検察側は冒頭陳述で「生活費に困窮し、同協議会の金を住宅ローンやクレジットカードなどの支払いに充てることを繰り返すようになった」と述べた。

論告では「常習性は顕著で、備考欄にうその内容を記入して払い戻しをするなど巧妙な犯行」と強調。「ブランド品にも金を使ったと述べており、生活に困窮した経緯に酌量すべき事情は見当たらない」と指摘した。

弁護側は最終弁論で「動機は借金の返済。私的に使用した額は少なく、大部分を住宅ローンの返済や生活費に充てた。犯行を反省しており、被害の弁償を期待できる」として情状酌量を求めた。

起訴状などによると、山田被告は令和2年7月から令和3年8月にかけて、会計事務を担当していた住民自治協議会から、現金約241万円を横領したとされている。