大地震を想定、三重県庁で図上訓練 330人手順確認

【川口准教授(右)から訓練の講評を受ける職員ら=県庁で】

三重県は27日、本年度では2回目となる図上訓練を県庁で実施した。県や関係機関の約330人が参加し、昨年9月に実施した図上訓練で浮かび上がった課題を踏まえながら対応の手順を確認した。

県によると、訓練は同日午前7時半ごろ、県南東沖を震源とする最大震度7の地震が発生し、沿岸部に津波が押し寄せたとの想定で実施。河川の堤防が決壊するなどし、7市町で孤立地域が発生した。

この日、県職員らは7つの部隊に分かれ、発生6時間後までの手順を確認。市町から寄せられた被害などの情報を専用のシステムに入力するなどして共有したほか、不通となった道路などの対応に当たった。

昨年9月1日に実施した図上訓練で明らかになった課題の解決が今回の目的。情報を共有しやすいよう会場のレイアウトを変更したほか、市町からの情報収集に当たるチームの人員も増やした。

三重大院工学研究科の川口淳准教授は「レイアウトは随分と良くなったが、まだ工夫の余地がある」と講評。「時間のパフォーマンスも大切。会議にあれだけの時間をかける価値があったのか」と指摘した。