名古屋芸大・元副学長の森眞吾さん個展 南伊勢町の伊勢現代美術館

【子ども時代の記憶などを色彩豊かに描いた作品が並ぶ会場=南伊勢町五ケ所浦の伊勢現代美術館で】

【度会郡】三重県南伊勢町五ケ所浦の伊勢現代美術館で、愛知県の作家、森眞吾さん(85)の個展「わたくし展」が開かれている。2月26日まで。火、水曜日と1月30―2月3日は休み。

森さんは愛知教育大学美術科を卒業。名古屋芸術大学で副学長や名誉教授を歴任して後進の指導に力を入れ、65歳で退職した。作家活動にも精力的に取り組み、各地で展覧会を開いている。

同展には、小2の時に敗戦を経験した森さんが子ども時代の記憶を描いた作品など、未発表の油彩画やコラージュ作品約30点を展示した。

キャッチボールをしていたボールが頭に当たった思い出をユーモアいっぱいに描いた作品や、10年以上描き続けた「飛行機と雲のある空」などのほか、ウクライナの少女をイメージした作品や、「本当に戦争が起こっているのか」という思いを作品に布を貼って表現した「蜃気楼」も並ぶ。

森さんは「展示した作品は今まで描きためていたものでそれぞれに思い入れがある。見た人に感想を聞いてみたい」と話した。

入館料は一般700円、中高大学生500円、小学生以下無料。問い合わせは同館=電話0599(66)1138=へ。