四日市の北勢市場で初競り 全国的にしけ、養殖魚2―4割高 三重

【活気あふれる水産物の初競り=四日市市河原田町の北勢地方卸売市場で】

【四日市】正月休みが明けた5日、三重県四日市、鈴鹿、桑名市など北勢地域の食を支える北勢地方卸売市場(四日市市河原田町、石丸敬士社長)に、威勢のよい初競りの声が響き活気が戻った。

各地からの生鮮物の前では競り人のかけ声が響き、仲買人らが次々と競り落としていた。水産物棟ではタイ、マグロ、ブリ、カキ、カツオなど約20トン、青果棟ではキャベツ、ハクサイ、トマト、イチゴ、ミカンなど約162トンが取引された。

年末年始の全国的なしけで九州、房州、三陸沖などの天然物が少ない状況の中、ブリやサーモンなどの養殖物の仕入れ値が2―4割高、伊勢エビの漁も少なく約4割高となっているが、飲食業界が回復傾向にあり、一般消費者の需要増で量販店からの発注も順調に推移しているという。

四日市魚市場鮮魚部の岡田司常務取締役部長(66)は「明日からは本格的に出漁できると思う。コロナの先行きが不安だが、何とか鮮魚の販路拡大を目指したい」と話していた。