三重県警は4日、令和4年中の交通死亡事故発生状況を発表した。死亡事故件数は59件で前年と同数だったが、死者数は60人で前年より2人減少し、昭和29年の統計開始以来最少だったとしている。
県警交通企画課によると、65歳以上の高齢者の死者数は41人(前年比1人増)で全体の約7割近くを占めた。また高齢者の運転による事故件数も23件(同4件増)で4割を超えるなど、高齢者が当事者となる割合が依然高い傾向にあった。
歩行者や自転車など交通弱者の死者数は29人(同2人減)で約半数を占めた。死者のうちシートベルト非着用者は全体の約3割に当たる8人だった。また飲酒運転に伴う事故は4件(同3件増)だった。
令和4年の年間総事故件数は5万2556件(前年比2734件増)と増加傾向にある中で死亡者数が減少した理由について、同課担当者は「実態に応じた指導取り締まりや啓発キャンペーンにより規範意識が高まったのも一つの要因では」と話した。