尊氏の花押など中世の文書38点 亀山市歴史博物館で企画展 三重

【中世の文書38点が並ぶ企画展示室=亀山市若山町の市歴史博物館で】

【亀山】三重県亀山市若山町の市歴史博物館企画展示室で4日、「中世文書を読み解く」と題した、県指定文化財30点と同市の同文化財8点の中世文書計38点の展示が始まった。29日まで。入館無料。午前9時─午後5時。火曜休館。

展示室には、鎌倉時代や南北朝、戦国の室町時代、安土桃山時代の織田信長と豊臣秀吉の名の「織豊期(しょくほうき)」の様子を料紙に書き記した文書のほか、当時の足利尊氏の花押(かおう)(サイン)や秀吉が亀山城主に領地を与えた目録と秀吉の朱印などが並ぶ。

中川由莉学芸員は「南北朝時代に松阪で激しい戦いの末、幕府軍が勝利したことを記した文書から当時を読み解いて」とし、「それぞれの花押や高貴な位の人が偽造防止として使用していた『宿紙』(再生紙)と普通の料紙を見比べて」と話していた。

問い合わせは同館=電話0595(83)3000=へ。