2022年8月19日(金)

▼飲酒運転事故の高校教諭の懲戒免職など、県教委は四人の教諭・講師を処分した。ああ、もうそんな時期になったか、という思いが頭をよぎったのは勘違い。処分は随時で、定期的ではないが、そんな勘違いを起こさせるほど、教職員の処分は恒例だ

▼ちなみに前回の処分は3月で、県立高二校の教諭二人と中学校同一人の計三人で、いずれも免職。県立高の二人はショッピングセンターなどで女性のスカート内などをスマホで盗撮。中学校の一人は元生徒へのわいせつ行為。教師の定番のオンパレードだったが、今回は飲酒運転と体罰。半年間でいわゆる教員の三悪、そろい踏みの格好だ

▼県教委教職員課は「直ちに教職員に今回の事案を周知し、問題点や対応策を話し合うための資料を提供する」「各学校のコンプライアンス・ミーティングで話し合われた内容を県教委に報告させる」。NHK大河ドラマ風に言えば「すわっ鎌倉」となるのだろうか。おっとり刀で駆けつける。すなわち取るものも取らず急ぐことだが、このところ「のんびり」「ゆっくり」の誤用が多いという

▼県教委が懲戒処分の厳罰化に踏み切ったのは令和二年9月。体罰根絶の部活動ガイドラインは平成30年。いずれも不祥事連続への対応だが、今回の飲酒運転は見つからなければ済んでいくのではないか、体罰はこの程度なら指導の一環―という認識で行われたという

▼素早い問題点や対応策の伝達もいわゆる馬耳東風。馬の耳に念仏。実行はまあ息長く。ほとぼりが冷めるのを、みんなでじっと待つのが習い性になっているのかもしれない。