2022年2月24日(木)

▼新型コロナウイルスの3回目接種について、一見勝之三重県知事は接種券が届いていなくても接種の検討をしているという。理由は「できるだけ早く実施したい」。出足の遅れを事務手続きの簡略で補おうということだ

▼知事自身、3回目の接種を19日に終えた。1、2回はファイザー製で、3回目はモデルナ製。交互接種の効果、安全性は「研究報告にある」そうで、かねて接種を呼びかけていたが、3回目の接種結果についても「打った部分が月曜の朝まで筋肉痛だったが、熱や頭痛はなく、大きな副反応はなかった」と説明し「ぜひ多くの方に打ってもらいたい」

▼こちらも出遅れを取り戻すために強く安全性を訴えるハラらしい。副反応に個人差が大きいことは2回接種でよく知られる。知事に劣らず、午前中接種して夜には接種したことを忘れるほどの軽さだったが、友人は翌日熱が出て会社を休んだし、その場でぶっ倒れて休憩室に運ばれた知人もいる。健康食品やサプリメントのCMなどの「個人の感想です」程度のただし書きは必要ないか

▼若年層の接種率が低いことについて、知事は「感染しても症状が軽いと思っている人が多いことも原因ではないか」と語っていた。全体が全国平均を下回ることについても、同じ理由が考えられるし、コロナ疲れもあるのかもしれない

▼医療従事者なる専門家がテレビなどでさまざまな発信をしている。地域の集まりなどでエッというような現状や〝専門知識〟を聞く。「個人の感想」を超えて広がっていく。知事の発信も相対的に信頼度が低下していくことは間違いない。