▼津市が職員倫理規定を策定しているという。いまごろという気はするが、利害関係者との交際のほか「来庁者から不当要求を受けた場合の対応」を規定するらしい。その場合「必要に応じて返還を求める」と市担当者。「職員倫理規定」の名を借りて被害者にならない対策を講じるということか
▼桑員河川漁協の恐喝未遂事件で、桑名市との関係が取りざたされているが、津市にもかつて漁協との癒着疑惑が浮上した途端、責任者が辞職したことがあった。今度は「特定の自治会に対して便宜を図っているとの指摘を受け」という。今度こそ、職員倫理というものを職員に周知させようということか
▼「特定の自治会」への便宜供与とは何か知らぬが、ネット上での話題はある。津市庁舎の幹部級個室でやりとりされたという録音テープがアップされ、津市が以来屈服させられているという。弱みを握られた公務員の恭順ぶりは国、地方を問わぬが、ここは一番、団結してあらがおうという苦肉の策か
▼県がいわゆる口利き禁止要綱をつくったのは平成18年。OBのおねだりがしつこくてという建前だが、抵抗したのは議会だった。住民の要望を働きかけても禁止かというのである
▼「正当な政治活動は大いにやって」と当時の野呂昭彦知事。「悪質かそうでないかは情報公開で県民が判断できる」
▼意味深長な言い回しだが、県議によっては〝働き掛け〟が恐喝しているように聞こえることも。口利き要綱の適用はゼロとの報道もあったが、それはそれとして、効き目に大いに感謝している職員も少なくないに違いない。