▼「幸福実感」の県民意識調査で今年一月、子どもを持つことの考え方を質問したが、結婚して「家族と過ごす時間は仕事の成功よりも重要」より「結婚しなくても、男女が一緒に暮らすことはかまわない」が上回り第一位。三位に「結婚しても子どもを持たなくてもよい」
▼「結婚や子どもを持つことと幸福実感には密接な関連」と鈴木英敬知事。幸福感の最大の理由が「家族との助け合い」であることは変わらなくても、自律他律の制約で、子どもへの思いは変わってきているのかもしれない
▼精神神経系疾患で休職する教職員が昨年度、二年連続増加して十年間で最多となったのに続き、児童虐待相談件数も二年連続増で二十年間で最多だった。子どもを取り巻く環境に異変が見られるというのに、前者の原因について県教委は「分からない」。後者については、県は前年度同様、核家族化と地域社会との関係希薄化で地域の養育力低下が第一で、第二に啓発効果で関心が高まったことをあげた。相談してみようという気になったということである
▼前年度の増加背景として平成二十四年度の二件の死亡事例が今回の報告から消えていた。一方で風化も進んだということか。一昨年の「子ども虐待防止・いじめ防止」啓発キャンペーンセレモニーも昨年実施した形跡がない。啓発は簡略化したが相談件数は増えたということだが、理由はやはり「分からない」となるのだろう
▼啓発を実施していたら昨年度の件数減になったかどうかは知らないが、啓発効果というのは今年度、来年度へと将来に表れてくるものに違いない。