2019年10月3日(木)

▼県職員の福利厚生用庁舎地下のコンビニで、レジ袋辞退者は14%程度だった。プラスチックごみの削減を目指す「プラスチックスマート」を1日から始めた県は、特に一度限りの「ワンウェイプラスチック」すなわちレジ袋の削減を目指す。県をモデルに民間にも広げたいというが、民間をモデルに県も見習いたいの間違いではないか

▼海洋動物の胃から大量のレジ袋が発見され、スーパーがレジ袋有料化に踏み切ったのは平成24年から。その後も、マイクロプラスチックなどが社会問題となり、昨年の先進7カ国首脳会議(G7)で「海洋プラスチック憲章」が宣言され、日米が署名を見送る中、地方自治体は次々削減目標・計画を策定した

▼先の調査は今年3月時点。同月の国連環境総会(UNEA4)が2030年までの大幅削減を求める閣僚宣言を採択したのも、県職員にはどこ吹く風だったのだろう。6月の大阪での主要20カ国・地域(G20)首脳会議に向けて、安倍晋三首相が関係閣僚会議で削減への加速を指示したのが5月末。県もようやく空気の変化を察知したか

▼中国、マレーシアなど、プラスチックごみ輸入国の相次ぐ禁止措置も、少しは意識の端に上り始めたのかも知れない。レジ袋無関心が確認され半年を経てのプラスチックごみ削減行動である

▼鈴木英敬知事がマイバッグを持参して県庁のコンビニを訪れた。「公用車にもマイバッグを常備している。これからどんどん使っていきたい」

▼県庁は、たちまちレジ袋辞退者100%になるに違いない。昔も今も〝指示待ち草(層)〟の組織である。