2017年5月15日(月)

▼シャッター街に店舗が新装オープンしたと思ったら消費者金融だった時期があった。規制が厳しくなって再びシャッター街へ。解体が始まると大方が駐車場に。最近は太陽光パネルが目立つ。郊外の空き地は軒並で、山林に拡大し続ける

▼県は、太陽光発電所を設置する事業者を対象としたガイドラインの案を公表した。平成二十四年から促進の旗を振ったが、放射熱や反射光、伊賀市では道路隆起の疑いなど〝公害〟や住民との摩擦が表面化し、ようやくガイドラインへ踏み出した

▼四日市コンビナートの建設本格化は昭和三十四年。四十年代に入り汚染魚が続出。ぜんそく患者が大量発生し、患者勝訴の四日市判決が出たのが四十七年七月。その三カ月前の四月。県は公害防止条例を全面改正し、硫黄酸化物の総量規制、工場の新増設に許可制を導入した

▼被告企業の石原産業と県環境保全事業団を介し蜜月関係になったのは、特に北川県政になってから。同社が土壌埋戻材として開発したフェロシルトを県がリサイクル製品として認定したのが平成十五年。有害物を含む実質産業廃棄物と判明して認定を取り消したのは十七年七月

▼平成九年から市町村を募り、RDF(ごみ固形燃料)発電の運転が始まったのは平成十四年。相次ぐ爆発事故を県企業庁は〝火災〟と表現して問題の沈静化を図ったが、翌年の大爆発で消防士二人が死亡する悲惨な事件へ

▼県をあげて取り組んだ産業政策はことごとく見直しを迫られている。スタート五年目のガイドライン作成は早いか遅いか。ともあれ、懲りないものだという気はする。