▼拍子抜けするほど淡々と県教委の「障がい者雇用推進チーム」がスタートした。障害者雇用率の水増しが発覚した時、廣田恵子県教育長が雇用率達成が優先として、過去の調査をしない見返りみたいに設置を明らかにしたチームである。鈴木英敬知事の一喝で翌日調査をすることにしたが、チームのスケジュールには影響などなかったと見える
▼結局一週間ほどの調査で19~30年度の間、水増しは261人。法定雇用率は一度も達成していないことが分かったが、ではその結果を今後にどう生かすのか、責任の所在を含めどう総括するのかは一切合財、スルーされた感じだ
▼知事の指示で調査忌避方針を一転させ「猛省している」と言ったのは廣田教育長だが、言われたので仕方なく、言われたことだけ適当に済ませたということとの違いが、外見上分からない
▼県教委が全国ワースト5返上へ法定雇用率達成の対策を講じるのは、今回で二度目である。平成24年1月に障害者採用計画を策定。教員試験受験の働きかけや特別選考ルールの整備。受験資格年齢を60歳までに拡大し業務補助職員、実習助手を新たにモデル的に採用することにもした。現場の業務内容も工夫し、その成果と課題を検証しながら雇用推進に努めると語ったものだ
▼結果はどうだったか。その検証データと今回の調査を突き合わせて問題点を明らかにし、資料として提出ぐらいしなければ、外部委員に失礼ではないか。世間がびっくり仰天することでも柳に風、のれんに腕押しの組織であることを県教委はもうそろそろ自覚してもいい。