▼本年度開校した県立松阪あゆみ特別支援学校で二度続けて給食に異物が混入して、廣田恵子県教育長が「(安全性が)保証できるほど、きちんと確認している」と三度目の正直を力説したが、結果は案の定、二度あることは三度あるだった。さてどうコメントするかと思ったら、鈴木英敬知事が先に「子どもや保護者の信頼を裏切ることが短期間で連続して申し訳ない」
▼一度目の混入時の学校から県教委への報告が発生から5時間後で「遅い」として廣田教育長は「危機管理の点から留意するように指示した」というが、対応が間延びするのは県教委の体質でもあるようだ
▼「二度あることは三度ある」とは、同じようなことが二度も起きるのは起きるだけの原因があるから注意せよという意味でもある。県教委の不祥事に対する再発防止策はいつも「周知徹底した」など紋切り型で、原因究明を徹底した形跡がないから、廣田教育長の太鼓判も空手形にならないか心配したが、悪い予感というのも当たるらしい
▼二度目のゴム手袋の破片混入について、廣田教育長は、一度目が食缶の内ぶたから落下したネジだったため「設備に注意が集中してしまったというのは事実だと思う」。が、三度目は、排気ダクト製造工程でできた削りカスがあちこちに残っていて、その一片がダクトの下にある釜に落ちたという。設備への注意が集中していなかったことを物語っている
▼「事実だと思う」というのは伝聞に過ぎなかったということだろう。二度目は保護者個々に教員が電話で謝罪したが、三度目は文書という。慣れてきたか。