▼包括外部監査結果が県議会常任委員会で相次いで報告されているが、病院事業庁は平成28年度の指摘で、県土整備部は29年度分。扱いが安易過ぎないか。全庁的に統一されていないことが外部監査などでのお決まりの指摘だが、象徴的ではある
▼例えば、道路パトロールの結果を記録する日誌。各建設事務所共通の様式で、本庁主導の内部統制が整備されているように見えるが、運用面では記載を省略したり、様式の項目自体削除したり。建設事務所ごとまちまちで、チェックリストは共有化されていても、なぜチェックするか、どう活用するかなどの理解は薄いらしい
▼合理的でない組織運営という「意見」ではなく、不適切な事務処理と判断された「指摘」事項だというのに、特に改善策が報告されているようでもない。補修などの処理年月日が記載されていなかった指摘も、単に記載漏れという認識なのかもしれない
▼昔、日報の提出を指示したことがある。内容は問わないし、名前だけでいいとハードルを下げたが、それで提出者、不提出者に分かれた。特筆すべきことがないからというのが不提出の理由だが、提出する時もある。提出できない心の何かがあるということである。処理年月日の不記載がついつい忘れただけとは言い切れないのである
▼森友学園の決裁文書を菅義偉官房長官が「(改ざんではなく)書き換え」と言ったことで、違いが話題になっている。改ざんは「不当に改める」、書き換えは「書き改める」だという。不正と不適切の違いに似ている。2つの間に、多くの問題が潜んでいる。