福永和伸三重県教育長は17日の定例記者会見で、フリースクールを利用している世帯への補助について、対象を拡大すると発表した。県外のフリースクールに通う県内の児童生徒も対象に加える。
県教委によると、補助は経済的な事情がある世帯を対象として、昨年度から実施。月々1万5千円を上限に利用料の半額を補助しているが、県内のフリースクールを利用する世帯に限っていた。
一方、北勢や伊賀地域の教育委員会から「県外のフリースクールに通っている子どももいる」との声があり、本年度からは県外のフリースクールに通う世帯も補助の対象に加えることにした。
このほか、少なくとも前年度から活動実績があるフリースクールに限定していた従来の要件を見直し、本年度に立ち上げたばかりのフリースクールも補助の対象として認めることにした。
昨年度は想定していた27人を上回る31人が補助を受けた。本年度の事業費としては、昨年度と同額の486万円を一般会計当初予算に計上している。補助の金額に変更はない。
福永教育長は会見で、フリースクール利用者の4人に1人が補助を受けていると説明。「経済的な事情で通いたくても通えないことがないよう、補助を積極的に活用してほしい」と述べた。
本年度分の申請は5月8日から受け付ける。6月までに申請すれば、4月分の利用料にさかのぼって補助する。問い合わせは県教委事務局生徒指導課=電話059(213)6611=へ。