伊勢観光をバスで快適に 外国人向け乗り方動画 市内高校生ら制作 三重

【外国人観光客向けに制作したバスの乗り方動画を紹介する高校生ら=伊勢市役所で】

【伊勢】三重県伊勢市の高校生たちが、外国人観光客向けに、路線バスの乗り方を英語で紹介した動画を制作した。「伊勢を訪れる外国人に、バスを利用してより快適に観光を楽しんでもらえたら」と話している。

市内を運行する三重交通の路線バスの乗り方を説明した約2分30秒の動画。整理券や運賃表の説明、両替の方法、ICカードの運賃決済など、乗車から降車まで、映像に合わせ英語の音声と字幕で伝えている。

制作したのは、市内4つの高校の6人。高校生が地域活性に向けた取り組みを企画、実践する市の事業「いせミライプロジェクト」の一環として、つくった。きっかけは、メンバーの伊勢高校3年房延さやさんが、市内のバス停で目的地への行き方が分からず困っていた外国人に声をかけたことだったという。

バスを利用する外国人に分かりやすい説明動画を作ろうと、三重交通や市内のウェブ制作会社らの協力を得て、昨年11月から制作に着手。企画から演出、撮影、英訳、編集まで、6人が得意分野で役割分担し、アナウンスはAI(人工知能)による音声を活用して、このほど完成した。

動画を視聴できるQRコードを掲載した紙製カードも手作りし、8日から伊勢市駅前観光案内所やバス案内所など市内3カ所に設置。動画は、市のユーチューブでも公開している。

ディレクターを務めた宇治山田商業高3年の西山夏月さんは「外国人の方がバスに乗り、伊勢神宮だけでなく、いろんな場所を観光してくれたらうれしい」と話していた。