
三笠宮家の彬子さまは7日、午前中に三重県四日市市陶栄町の「ばんこの里会館」、午後は津市高茶屋の井村屋グループ本社を訪れ、県の伝統工芸品の萬古焼や、同グループのアイス商品「あずきバー」の製造ラインと災害用備蓄食品を視察した後、帰途に就かれた。四日市では沿道で日の丸の旗を振って出迎えた市立橋北こども園の園児に近寄って話しかけたり、津市の同本社でも歓迎の社員らに笑顔で手を振って応える場面があった。

彬子さまが公務で県内の企業工場を訪問するのは初めて。同グループ本社では、大西安樹社長(66)、前葉泰幸津市長(63)らの出迎えを受けた。大西社長の案内で製造ラインを視察後、同社が開発し能登半島地震発生以降、全国から問い合わせが増えているという、5年半の長期保存可能なようかん「えいようかん」について、小林伸也・井村屋商品開発部長(45)が説明した。
彬子さまは「どうやって日持ちをさせるのですか」「どれくらいの期間で開発しましたか」などと質問。小林部長は「フィルムのバリア性を高めることで5年6カ月もたせている。初めは保存期間が3年だったが徐々に改良を加え、今は5年になっている」などと答えた。
休憩時に「ゴールドあずきバー」を試食した彬子さまは「大変おいしくいただきました」と感想を述べられたという。
大西社長は視察終了後「大変光栄。(工場の製造)ラインそのものに強い関心を示された。1時間あたりの生産本数(あずきバー約2万7千本)に驚いてみえた。多くのことに関心が強く、興味を持って見てらっしゃり、質問も多かった」と話していた。