
【南牟婁郡】三重県の七里御浜沿いの3市町で8日、海岸林の保全活動「七里御浜防風林GG(グリーングロー)作戦」が開かれた。3会場で地域住民ら約90人が参加し、松林の植樹に取り組んだ。
熊野市と御浜、紀宝両町や県でつくる「七里御浜松林を守る協議会」が開き、28回目。延長25キロの防風林は、潮風による農作物の塩害から守るほか、住民らの憩いの場となっている。
江戸時代に新宮藩主がクロマツを植栽したのが始まりとされるが、昭和30年代半ば、松食い虫の被害で大半が枯れたという。昭和62年に協議会が設立。松林造成の復興活動が始まった。
3会場には、松食い虫に強いクロマツの苗各80本を用意。紀宝町井田の会場では、住民ら約50人に交じり西田健町長も参加し、三重森林管理署の指導の下、1本ずつ苗を土の中に埋めた。
植栽した苗は、15―20年かけて約15メートルの成木になるという。相野谷小5年の門田匡平さん(11)は「初めて参加できてうれしかった。立派に成長するよう、見守っていきたい」と話した。