
【熊野】東紀州最大級の梅園、三重県熊野市紀和町小船の小船梅林で、地元住民らが育てる梅の花が見頃を迎えている。河川敷を紅白に染め上げ、来園者を楽しませている。
三重、和歌山の両県境を通る北山川の河川敷には、南高梅を中心に5品種の約750本が立ち並ぶ。住民らが昭和30年代半ば、活性化を目的に植栽したとされる。
小船地区は高齢者の6世帯12人が暮らす「限界集落」で、高齢化の影響で長年にわたって続いた「小船梅祭り」は終了したが、住民らで樹形を整えて保全している。
今年は冬場の冷え込みなどの影響で、例年より約10日遅れの2日に開花した。6日時点で7分咲き程度という。今週末にかけて満開を迎え、14日前後まで楽しめる。
同地区の新宅次郎区長(77)は「祭りは終わっても、住民らで協力して梅を守っている。一番きれいに咲く今週末、ぜひ多くの人に見に来てもらいたい」と話している。