
【津】三重県立津商業高(津市渋見町)情報システム科3年の青山真優さん(18)が、全国商業高校協会(全商)が主催する検定9種目すべてに1級合格する「9冠」を成し遂げた。9冠は県内で2人、同校では5年ぶりの快挙。また、同科3年の冨永彩水さん(18)と2年の加藤煌星さん(17)が全商商業経済検定全5科目に合格し、難関検定の合格者が相次いでいる。
青山さんは1年で情報処理のビジネス情報部門など2検定、2年で簿記実務など4検定で1級を取得。今年2月の商業経済検定1級取得で見事9冠を達成した。
最も苦労したのは、全く経験がなかったビジネス計算実務の「珠算」だという。母親に練習のこつを教わり2度目の挑戦で合格し「学校の勉強との両立は難しかったが自分の中でやればできると自信になった」と話す。
冨永さんと加藤さんの全商商業経済検定は、ビジネス基礎が3級、マーケティングやビジネス法規など4科目のいずれか1科目取得で2級、2科目取得で1級となるが、2人は全5科目合格を目指した。
冨永さんは「学んでいくうち視野が広がり商業の勉強が楽しくなった」と振り返る。加藤さんは同校初の2年での全科目合格で「表彰されている先輩を見て同じ土俵に行きたかった。ゲームを攻略する感覚でやるうちに自分の成長を感じた」と話す。
青山さんは成績優秀者表彰、冨永さんは皆勤賞も受賞し1日に卒業。それぞれ短大と看護専門学校に進む。加藤さんは来年度も簿記などの検定に挑戦する。商業科主任の長谷川智章教諭(46)は「学習に対し一人でも目標に向かって歩める生徒。人として素晴らしい」と3人をたたえた。