
【度会郡】南海トラフ地震などの自然災害に備え、三重県の南伊勢町はこのほど、礫(さざら)浦区や地区内にある宿泊施設「とよや勘兵衛」「ニューはまぐち屋」と、「災害時における避難者の緊急受け入れに関する協定」を締結した。
地区内に二次避難所がない礫浦区で住民の避難場所を確保するため、町が地元の宿泊施設に協力を呼びかけた。
協定には、地震や津波、風水害の発生時、町の要請により、長期間避難が必要な人を二つの宿泊施設が受け入れることや、宿泊施設までの避難路を町が整備し、礫浦区が維持管理を行うことを盛り込んだ。
町役場南勢庁舎で協定調印式があり、礫浦区の中村増穂区長、とよや勘兵衛の羽根豊樹さん、ニューはまぐち屋の片出里奈さんが上村久仁町長と協定書を交わした。
羽根さんは「災害時に皆さんが安心できる場所ができたらと思ってこれからいろいろと用意していきたい」、片出さんは「礫浦区は最短8分で津波が来ると言われている。受け入れ先としてしっかりと準備していきたい」と話した。
上村町長は「協定を結び、町民の受け入れをしていただけるということで本当にありがたい」と感謝した。