
【尾鷲】長寿番組「NHKのど自慢」の公開生放送が23日、三重県尾鷲市瀬木山町の市民文化会館であった。市内外の20組が本選に挑み、同市泉町の介護士、鈴木あかりさん(29)が優勝した。
市制施行70周年記念事業の一環で、市とNHK津放送局の共催。市では平成17年以来20年ぶりの開催となった。ゲストには演歌歌手の新浜レオンさん(28)と川中美幸さん(69)を迎えた。
181組が出場した前日の予選会を通った16―104歳の20組が参加。約700人が来場した満員のホールで、バブル衣装を着た市職員、津軽三味線で弾き語った女性らが歌声を響かせた。
選曲は昭和の演歌から最新の邦楽ロックまでさまざま。鐘の音に一喜一憂しながら、6組が合格を勝ち取った。会場は応援団による手作りのうちわや横断幕、手拍子などで一体感に包まれた。
優勝者の鈴木さんは演歌「会津・山の神」を披露。市での前回開催では8歳上の姉、美鈴さんが優勝したといい「姉のような尾鷲の顔になりたかった。特訓の成果が出せた」と笑顔で話した。
紀宝町から参加した104歳の岡﨑ふみゑさんは流行歌「岸壁の母」を歌い上げた。歌詞に引かれてカラオケ喫茶で練習を重ねたといい「緊張したが、好きな曲を精いっぱい歌えた」と語った。
インターネットサービス「NHKプラス」で放送後1週間、見逃し配信を視聴できる。県内では亀山市東御幸町の市文化会館で、6月22日にNHKのど自慢の公開生放送を予定している。