▼トランプ米大統領の「関税攻撃」に、世界中が混乱している。日本も例外ではなく、相互関税、鉄鋼・アルミ関税に続いて自動車関税まで発動されるというので、政府は対応に苦慮している。苦慮というより、日本を外してほしいと懇願している
▼石破総理は国会で、「日本だけお目こぼしをと申し上げるつもりはない」と言い、「アメリカで多くの雇用を創出し、所得の向上にも寄与するなど他の国とは全然訳が違う」と強弁したが、首脳会談で「仮定の話にはお答えできない」と言った時点で、相手にされていない
▼自動車関税は製造業を復活させたいトランプ関税の本丸で、トヨタを狙い撃ちにするとみられている。なにしろ、非関税障壁(補助金、規制、付加価値税など)も対象になる。政府はFCVに最大255万円の補助金を出している。トヨタはFCV市場をほぼ独占している。ちなみに日本は米国車に関税をかけていない
▼自動車関税の発動は4月2日なので、3月末には日本の運命が決まる。トランプ関税で日本経済が大きな痛手を被るのは確実。総理の言う「楽しい日本」はやはり空念仏なのだろうか。