2025年2月18日(火)

▼今年の県庁の人事は、任期満了を迎える一見勝之知事の去就は別にして、やはり4年の任期を終える服部浩副知事の処遇が焦点ということか。留任説が浮上しているというから、人事異動は小規模になるのだろう。がっかりした向きも少なくなかったに違いない

▼昨秋一見知事から要請があったとされ、本紙が「表向きは県政の安定や継続性の維持がお題目に上がる」と書いている。何をもっともらしいことを、と鼻先で笑っている趣がある

▼ともあれ、県の人事は、人心一新を第一に、県政の安定や継続性が重視されるが、今回の副知事留任の場合、選挙を据えた知事自身の足場固めという説があるらしい。結局は自分のためさという冷ややかな見方が広がっているとすれば、肝心の人心一新にも陰りが出る。留任は一時的で、知事の改選後に辞職する見方もあるという。そうなったら人事の“私的利用”にもなりかねない

▼留任を打診されて、服部副知事が受諾するかどうかが焦点というのもおもしろい。断る選択肢もあるということか。定年延長や留任は、取りかかっている事業の継続性や余人を持って代え難しが理由だった。再就職先も含めて「ポストの居座り」など県総務部が許さなかったが、取り立てて大義名分がなくても巡り合わせで不文律は容易に無視されるようになってきたか

▼選挙イヤーのため、清水英彦危機管理統括監の役職定年延長など、重要人事の据え置きの見方も出ているという。県庁も何でもありのご都合主義の組織に変貌を遂げつつあるのかもしれない。