
【伊勢】令和15年の伊勢神宮式年遷宮に関連する民俗行事として、来年から三重県伊勢市で予定されている「お木曳」行事に向け、行事を運営する「神宮式年遷宮用材奉曳(ほうえい)本部」の結成式が11日、伊勢神宮内宮・参集殿で開かれた。行事を担う各地域の奉曳団で組織する「奉曳団連合会」も結成。今後、行事に向け準備が本格始動する。
お木曳は、遷宮で社殿の建て替えなどに使う御用材を、市民らが神宮に運び入れる民俗行事。令和8、9年に、それぞれ5―8月にかけて予定されている。市内各地域で結成する奉曳団が、外宮には陸路で運ぶ「陸曳(おかびき)」、内宮へは五十鈴川をさかのぼる「川曳」で御用材を運ぶ。
奉曳本部は、市や伊勢商工会議所、観光協会役員らで構成。本部長は鈴木健一伊勢市長が、理事長を山野稔伊勢商議所会頭が務める。
結成式には、関係者約180人が参列。本部長の鈴木市長は「今後、行事の具体的な調整を進めていく。皆が一丸となり、盛大に安全に催行されるよう、力添えをお願いしたい」とあいさつした。続いて、顧問を務める神宮の久邇朝尊(くにあさたか)大宮司から、ヒノキ製の看板が贈られた。最後に、全員で万歳三唱し士気を高めた。
本部結成の前には、奉曳団連合会の結成式が市内で開かれ、各地域の団の代表ら約80人が集い、結束を誓った。