2025年2月3日(月)

▼本格的道具を車に積み、窃盗を繰り返した警察官がいた。盗撮目的で住宅展示会に参加した警察官がいた。恐喝疑いで書類送検される警察官がいても何の不思議もないとは言えるが、それにしても、やはり驚かされる

▼警察官の犯罪は、一般論として稚拙といわれる。犯罪者に接することが多く、手口にも詳しくなるが、こうすればよかったのにという筋が見えてくる。しかし、実際に自分がやるとほかの落とし穴があり、あっさり御用になるというのである。同僚警官を恐喝するという犯行はどうか

▼同僚警察官同士が女性関係を巡ってトラブルになったという。どういうトラブルか知らぬが、どこにでもあることなのだろう。加害者側の警察官が「ぼこぼこにしてやる」といきり立ったというのも、実行したら別だが、よくあるやりとりといえようか。仲間の警察官が「金銭での解決」を提案したあたりから、警察官らしからぬ道にそれていく

▼紛争解決の手段として金銭授受が一般的だが、どう持ち出すかは難しい。支払う側から言い出せば、金で済ますのかと言われかねないし、受け取る側から言うと恐喝と紙一重になる。警察官同士、落としどころがはや見えしたのだろうが、切り出し方には慎重な工夫が必要だった

▼書類送検となった3人のうち、1人は「多くの人に迷惑をかけた」と依願退職したが、2人は反省の弁を述べなかったというのも、ほかにどんな解決方法があったかという気持ちのわだかまりがあるのかもしれない

▼警察官も人の子だとつくづく感じさせられる。