三重労働局が31日に発表した昨年12月の一般職業紹介状況によると、県内の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1・13倍。有効求人、有効求職者共に前月とほぼ同数だった。
同局によると、有効求人倍率の全国順位は2つ下げて36位に。19カ月連続で全国平均を下回った。「改善の動きに弱さが見られる」などとする雇用情勢の判断は据え置いた。
有効求人数は前月比0・2%(60人)増の2万8438人で、2カ月ぶりに増加した。有効求職者数は0・1%(23人)減の2万5114人で、2カ月ぶりに減少した。
新規求人倍率は前月から0・1ポイント増加し、1・89倍。2カ月ぶりに増えた。製造や宿泊・飲食サービスなど14業種の新規求人数が前年同月を下回り、建設などの4業種が上回った。
建設は11・5%(101人)増の980人。前々月まで18カ月連続で前年同月を下回っていたが、2カ月連続で増加した。年度末にかけて増える工事への対応などが理由とみられる。
一方、ハローワークの聞き取りなどでは、自動車関連の製造で求人を控える動きがあるという。自動車メーカーの海外販売不振などを受けた先行きへの懸念が理由とみられる。
同局は「賃上げによる転職の抑制で求職は落ち着いているが、求人の余裕がない事業所が多い」と説明。「有効求人倍率は引き続き1・1倍台半ばで推移するだろう」としている。