心象風景、木材で表現 立体造形作家・髙橋さん、津で個展 三重

【作品を紹介する髙橋さん=津市中央の三重画廊で】

【津】松阪市深長町の立体造形作家、髙橋光彦さん(73)の個展「のこされたか・た・ちⅡ」が29日、津市中央の三重画廊で始まった。2本の円筒を浮遊するように重ねた木彫作品など15点を展示販売している。2月2日まで。

髙橋さんは滋賀県大津市出身。大学卒業後三重県の公立中の教諭と並行して個展やグループ展で作品を発表した。退職後は制作に専念している。

ゆるやかな曲線状に切り出した木材を円筒形にし、2本を空中に浮かせるように組み合わせた作品や、1本の曲線と支柱と台座の全てを木材で表現した作品などがある。

タイトルはいずれも「のこされたか・た・ち」。「固有の名前を付けると引きずられる。全て作り上げると残された形になる」からという。

髙橋さんは「心象風景を形にした。伸びやかに揺れ動く形、軽やかに流れるイメージを表現したい。作品が一堂に会するこの雰囲気の中で、じっくり眺めて作品と対話して」と呼びかけた。