2025年1月24日(金)

▼全日本高等学校女子サッカー選手権大会の決勝戦を12日、テレビ観戦したが、選手の名前に「子」の字が見当たらなく、感慨深かった。名前で性別などが分からない時代になっている

▼25日からの「第10回全国知的障害特別支援学校高等部サッカー選手権」に県代表で出場する鈴鹿市の県立杉の子特別支援学校石薬師分校サッカー部の選手らが鈴鹿市の末松則子市長に健闘を誓った。チームは男女混合で、女子は4人。元なでしこジャパンの永里優季選手はJリーグ入りを目指していたというが、特別支援学校の大会では一足先に男女混合チームが参加するというのは頼もしい

▼半世紀前になるが、北海道の中学校のサッカー大会では聾学校も出場しており、中等部と高等部の区別が六三制と異なるため、年齢の上の生徒もいて強豪だった。敗れることが多かったが、杉の子の石薬師分校サッカー部がクラス分けで札幌あいの里高等支援学校と対戦すると聞き、聾学校は今も対外試合は普通校との枠組みか、特別支援校同士の別枠かがちょっと気になった

▼障害者スポーツの近年のレベルアップはめざましい。が、健常者も含めて競い合う仕組みはどれほど進んでいるか。プロ野球やJリーグを対象にしなくても、スポーツの裾野の拡大や生涯スポーツの一環で、さまざまなバリアフリーが実現してもいい気がする

▼石薬師分校サッカー部の藤﨑美羽主将は「競技を通じて仲間との絆が深まるのが魅力。1校でも多く勝てるよう頑張る」。仲間の輪が広がっていくことも期待したい。