亀山市長選、立候補2氏の横顔 三重

【(右から届け出順に)桜井義之候補、神巫リエル候補】

【亀山】任期満了(2月5日)に伴う三重県の亀山市長選は19日告示された。いずれも無所属で5選を目指す現職の桜井義之氏(61)と、新人の神巫リエル氏(38)=届け出順=の2氏が26日の投票に向けて戦いを繰り広げており、人物像など紹介する。

桜井義之候補、16年間約2キロ歩いて登庁

4期16年を振り返り、どうしてもなし得たかったこととして、県内14市の中でも遅れていた、情報公開に取り組み、開かれた市政を確立した。また、市立医療センターの医師が半減したことで、救急患者の受け入れが千人から約300人に減少したことを受け、医療の再構築に踏み込み、三重大学との寄付講座により、医師を確保、以前の倍の2千人に戻し、市民の安全につなげた。

市が抱える課題として、新庁舎建設、長寿命化計画に記している、幼稚園、小中学校の整備、新ごみ処理施設、し尿処理施設の整備など、「大型事業を財源を見据えながら、どの時期にどの手法で手がけるのかの判断を見極めることが重要」という。

今月11日、市制施行20周年を迎え、財政構造の早急な改善が求められる新たなステージに入り、未来へツケを回さないよう、強い意思を持ち、財政構造改革に取り組むと決意を表した。

平成21年初当選後、これまで16年間毎日、自宅から庁舎まで約2キロ弱を歩いて登庁。歩くことで健康につながり、市民と出会うことで、コミュニケーションも図れる。月100キロを目指しているという。野村3丁目。

神巫リエル候補、音楽や環境の取り組みも

小さい頃、人見知りがひどくて、人との関わりが苦手で小学4年生から中学3年生まで不登校だったという。音楽が好きだったこともあり、高校生活では、音楽を通じて共通の友人もでき、徐々に人見知りを解消したという。

令和3年、大阪府四條畷市から、自然豊かな山間部の亀山市加太中在家に、夫と子ども2人の家族4人で移住した。移住先の自宅でイベント交流施設「キツネコのいえ」を開設。これを機に、本名の早田有為子から名前を神に仕える巫女として、通称名、神巫リエルとして活動を始めた。

政治に関心があり、「官僚は優秀なのに、政治の影響で世の中全体がおかしいと感じ始めた」という。亀山に住んで4年目、市民の声が反映されていない亀山市政に対し、いま変えなければという思いで、出馬を決心。

昨年秋、3人目の子どもを授かり、子育てをしながら音楽活動や「地球を守ろう亀山」の代表として、環境問題にも取り組んでいる。「ゆったりした音楽を聴いたり、曲作りを楽しみながら、子どもと一緒にいる時が幸せ」という。加太中在家。