【熊野】安産と子育ての神様を祭る三重県熊野市有馬町の産田神社で10日、例大祭が営まれた。氏子らが作ったさんまずしが振る舞われ、親子連れらが子どもの健やかな成長を願いながら味わった。
同神社はイザナミが御子神の丈夫を願って骨付きのさんまずしを食べさせたと伝わる。神事の最後に伝承を再現し、さんまずしや汁かけ米飯、イカのあえ物などを載せた膳「奉飯」を食べる。
神事は宮司が祝詞を奏上した後、有馬小5年の巫女(みこ)4人による浦安の舞と豊栄の舞が奉納。悪魔払いの弓引きは、坂元壮祟さん(37)と溝口洋一さん(53)が的を外して前後に4本の矢を放った。
有馬町の福嶋眞弓さんは、孫の栞里さん(2つ)に奉飯を食べさせた。さんまずしなどに初挑戦する姿を見守りながら「よく食べる子。健康で元気に育ってくれるように」と笑顔で願いを込めた。