4消防本部が災害時の連携確認 三重と奈良、和歌山の3県 熊野で合同訓練

【要救助者を載せた担架を引き込む署員ら=熊野市紀和町小川口の乗船場で】

【熊野】三重と奈良、和歌山の3県の4消防本部でつくる「熊野地域3県消防連絡会」の合同訓練が20日、熊野市紀和町小川口の乗船場などであり、各消防本部が災害時の連携を確認した。

熊野市消防本部によると、参加者は同市と奈良県広域消防組合、和歌山県の田辺、新宮両市の消防本部の計56人。連絡会は平成24年度に大規模災害の応援態勢を敷く目的でつくられた。

訓練は、北山川の対岸の林に70代男性が倒れており、通行人から通報を受け救助する想定。所有するロープの違いから、熊野と新宮の両市、奈良県広域消防組合と田辺市の2回に分けて実施した。

熊野、新宮両市の訓練では、救護用ロープを銃で対岸へ飛ばして巨木に引っかけ、もう一方を消防車にくくった。救助者を担架に載せてロープにつるし、消防車をゆっくりと発進させて引き込んだ。

訓練後の講評で、熊野市消防署の小山宗宏署長は「円滑な連携と情報共有に向け、顔の見える関係づくりができた。災害時の救急体制を強化し、市民の安心安全に寄与してほしい」と話した。