近畿道紀勢線、早期開通を 三重県知事と熊野市長ら国に要望

【(左から)河上熊野市長、一見三重県知事、吉岡事務次官、岸本和歌山県知事、田岡新宮市長=東京都千代田区霞が関の国土交通省で】

【東京】近畿自動車道紀勢線の整備促進を目指し、一見勝之三重、岸本周平和歌山の両県知事と、熊野市の河上敢二市長、和歌山県新宮市の田岡実千年市長が19日、東京の国土交通省、財務省を訪れ、要望活動をした。

近畿自動車道紀勢線は大阪の松原JCTから勢和多気JCTまでの延長約335キロ。地方創生や国土強靱(きょうじん)化、災害時の緊急輸送道路として、活用が期待されている。全体の約8割が開通しており、令和6年12月7日には、和歌山県新宮市と三重県紀宝町を結ぶ「新宮紀宝道路」の開通を予定している。

要望は、近畿自動車道紀勢線の早期整備や暫定2車線区間の4車線化など。一見知事らは国土交通省の吉岡幹夫事務次官、財務省の宇波弘貴主計局長、中山光輝主計局次長と面会し、要望書を手渡した。

一見知事は「近畿自動車道紀勢線の早期全線開通に加え、4車線化もお願いしたい」、河上市長は「観光面、防災面ともに重要な道路であり、早期全線開通をお願いしたい」と要望。吉岡事務次官は「全線開通に向けて、引き続き取り組む」、中山主計局次長も「要望の趣旨は十分理解した」と応じた。

要望に先立ち、近畿自動車道紀勢線建設促進協議会の促進大会が同日、都内で開催され、来賓を含め約120人が参加。会長の岸本知事が開会のあいさつをしたほか、地元選出国会議員からの祝辞、地域からの意見発表、田岡市長の決議文朗読、副会長の一見知事の閉会あいさつがあり、近畿自動車道紀勢線の早期全線開通などを求める大会決議を採択した。