【尾鷲】昔の地球環境を知ってもらおうと、三重県尾鷲市向井の市立向井小学校で19日、化石のレプリカ作りの体験教室があり、5、6年生7人が化石の魅力を体感した。
地層の仕組みを学ぶ理科の授業の一環で、同小では初開催。市文化財調査委員でおわせ学び工房代表の二村直司さんが講師を務め、化石の種類や成り立ちを説明した。
近くの岡ノ川や行野浦で採取した二枚貝や巻き貝、ブナなどの化石を紹介しながら「堆積岩に化石が含まれている。尾鷲市が昔、海中にあった証拠」などと解説した。
5億年前の地層から採取した三葉虫の化石のレプリカを手渡し、児童らは興味深そうに虫眼鏡で観察。複眼で体にとげを持つことや泳ぎ方、名前の由来などを学んだ。
その後、石こうで作られた三葉虫やアンモナイトのレプリカに絵の具で着色。見本を見て忠実に色味を再現したり、何色も重ねて鮮やかな化石に仕上げたりしていた。
5年の武藤司煌さん(10)は「三葉虫の体の仕組みを学び、太古の生き物は不思議だと思った。化石はもっとリアルに塗りたかった」と話した。