「18歳成人式」取りやめ 次期伊賀市長の稲森氏方針 保育所民営化も撤回 三重

【取材に応じる稲森氏=県庁で】

【伊賀】任期満了(20日)に伴って10日に投開票された伊賀市長選で初当選した前三重県議の稲森稔尚氏(40)が15日、県庁で取材に応じ、同市の「18歳成人式」を取りやめる考えを示した。

稲森氏は取材に対し、直近では来年5月に予定していた18歳成人式を取りやめる方針を市側に伝えたと説明。令和9年度からは、新たに「20歳のつどい(仮称)」を開く考えも示した。

取りやめの理由については「20歳で祝うのが社会通念だと思う」と説明。「18歳成人式に怒りを抱く市民が相当に多かったが、現市政は若者の声を大事にしてこなかった」と語った。

保育所の民営化については「保育士の人材育成も含めて市が責任を持つべき」として、時期が決まっている一園を除いて撤回すると説明。保育所の統廃合計画を見直す考えも示した。

このほか、宮﨑寿副市長(64)と谷口修一教育長(70)には「職員からの信頼が厚い」として、岡本栄市長の退任後も続投するよう求めたことを明らかにした。2氏からは了承を得たという。

この日、稲森氏は県議時代の「残務処理」で県議会議事堂を訪れた後、本紙の取材を受けた。当選証書を受け取って以降は就任に向けた準備を進めている。「息つく暇も無い」と語っていた。